BLEPHAOPLASTY 全切開二重術・眼瞼下垂術

ハム目になる理由と予防する方法について現役美容外科医が徹底解説!!

山口憲昭

先日鼻の同じような手術をした時に、出来上がる形が違いますよというお話をしたんですけど、今回は目の話です。
いわゆる全切開の手術ですね、目を切って二重をするとか目をパッチリ開くとかいう手術なんですけども、これも修正の多い治療の1つでして、同じように全切開二重術、眼瞼下垂デカ目術みたいな手術を受けているのに、仕上がりがなんでこんなに違うのかというところについてお話したいと思います。原因としては大きく3つあります。

今回は、目の全切開手術についてお話しいたします。

瞼を切って二重にしたり、目をぱっちり開くようにさせる手術のことですが、これも修正が多い治療の一つとなっています。

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「同じように全切開二重術・眼瞼下垂デカ目術を受けているのに、仕上がりにこれほどの違いが出るのはなぜなのか」ということについて詳しくみていきましょう。

原因としては大きく分けて3つあります。

ハム目の詳しい説明はこちらから

ハム目になってしまう理由①「デザイン」によるもの

一つ目の理由は「デザイン」によるもの。

まずは一重の人と二重の人の、目が開く際の仕組みの違いをご説明いたします。

一重と二重の違いはどうして生まれるの?

そもそも目を開けるというのは、瞼の内側にある眼瞼挙筋という筋肉が収縮して、そこにつながる膜と、瞼の先端にある瞼板と呼ばれる軟骨のようなものを引っ張り上げる運動のことです。

そして二重というのは、その運動の際に周辺の繊維も一緒に引っ張り込んで凹みが生まれた瞼を指します。

一方、一重というのは、眼瞼挙筋が収縮する際に周辺の繊維は引き込まず、余った瞼のお肉が折り畳まれ、上に覆い被さるような形になった状態を言います。

切開の位置によっては「ハム目」に!?

一重と二重の仕組みの違いをご説明しましたが、では次に、全切開の二重術とは何なのかということについてです。

全切開の二重術というのは、一重の状態の余った瞼の皮や脂肪に切れ込みを入れ結び直し、筋肉の収縮の際に繊維が引き込まれるようにすることを指します。

適切な位置に切れ込みを入れるとぱっちりと目が開くわけですが、あまりにも上の部分で切ってしまうと上手くひだが引き込まれていかず、むしろストッパーがかかってしまう状態になるわけです。

眼瞼下垂の手術や、挙筋前転という膜を強くする手術を行っても、目がなかなか開かなかったり、眠たいような目になってしまうといういわゆる「ハム目」は、こうしたことが原因で起こったりするのです。

つまり適切な位置で切らないと、全切開手術を行ったり、瞼の筋肉を補強してあげても綺麗なデザインの目にはならないという話になってしまうのです。

慎重な診察で、あなたに合ったデザインを

瞼板のサイズや目の上の骨の張り出し方は一人ひとり異なります。

どこに切れ込みを入れると綺麗な二重になるのかも当然異なってきます。

その人が「なりたい目」と「できる目」を診察で丁寧に見極めて、適切なデザインを判断していくことが大切なのです。

ハム目になってしまう理由②「出血」によるもの

術後の仕上がりに違いが出る2つ目の原因は、「出血」です。

出血がどのように影響するのかを、ポイントを挙げつつ解説していきます。

血が出て腫れると、細かい調整ができない

人間の体はあらゆるところに血が通っています。

瞼も当然例外ではなく、手術を行えば出血し腫れ上がります。

しかしながら出血量が多くなってしまうと、色々な組織が腫れ上がりすぎて細かい調整が効かなくなってしまいます。

例えば手術中に右側だけ内出血を起こして大きく腫れ上がってしまったとします。

この場合、残念ながら左右対称な二重を作るための評価が、術中には行えなくなってしまいます。

私は手術の際、患者さんには完全に目を覚ましておいてもらい、どれぐらい目を開けるかを本人にも確認してもらっていますが、目が大きく腫れて開かなくなっていたら何の評価もできないですよね。

だからなるべく出血を抑え、腫れないようにすることが重要になってくるわけです。

出血や腫れを抑えるために

では、その対処法とは何なのかという話ですが、局所麻酔の注射や、止血道具を使用ということになってきます。

局所麻酔一つをとっても、内出血しにくい注射の仕方というのがありますので、その点にも注意を払っています。

また、左右の目を同時に手術する場合には、環境を整えてなるべくスムーズに評価を行えるようにすることにも大切なポイントと言えるでしょう。

この辺りの出血量や腫れ具合の違いで、術後の仕上がりに差が生じてくることがあります。

少し専門的な話も…

ちなみに、局所麻酔に入っている「エピネフリン」という血を出にくくするお薬があります。

このエピネフリンは深い層に入れてしまうと、余計な自律神経が収縮して判断を難しくしてしまいます。

エピネフリンは深いところでは使わない、ということもポイントとなってきます。

ハム目になってしまう理由③「手術時間」によるもの

最後の原因は「手術時間」です。

人間の体というのは、時間の経過と共にお薬の影響が広がっていってしまうものです。

例えば、頭をぶつけた時にたんこぶができることがありますよね。

このたんこぶも、ぶつけた瞬間から腫れ上がるということはあまりないと思います。

多くの場合はジワジワ〜っと腫れてきて、翌日や翌々日に一番腫れが大きくなる。

これは人間の体が「ぶつかったよ!怪我をしたよ!」という信号を受けて、「サイトカイン」という物質を出して傷を治していくスイッチをオンにしていくことによるものなんです。

ですから、手術時間はやはり短い方が良いんですね。

丁寧な手術と言って、2時間も3時間もかけていると目は腫れてきてしまいます。

そうなると、結局2つ目の原因で挙げた「出血」と変わらない状態になってしまいます。

目の全切開手術であれば、基本的には長くかかっても1時間半くらいまで施術が完了するかと思います。

その内、目を開け具合を確認する評価の段階までは30分ほどで行える。

時間との勝負なんですね。

余計な出血はさせない丁寧な手術ながらも、なるべく早い時間で終えるということがとても大切なポイントと言えます。

納得できる結果のために、事前に確認しておきたいこと

ここまでの説明で、手術時間がとても大切な要素となることがご理解いただけたかと思います。

手術を検討されている方は、事前の診察でお医者さんにそういう風なお話を訪ねてみるというのも一つのポイントなのではないでしょうか。

最後に

ということで、今回は「同じような全切開、眼瞼下垂手術でもなんでこんなに結果に違いが出てくるのか」ということについて、3つの大きな原因と、気を付けたいポイントをお話しさせていただきました。

今回のテーマは、全切開手術を検討する患者さんだけでなく、手術をするお医者さん側にもご参考になったのではないでしょうか。

お医者さん側にも「デザイン」、「出血」、「手術時間」の3点に気を付けて手術を行って欲しいし、患者さん側にもその3点に気を付けている先生の下で手術を受けて欲しいなと思います。

また、

弊社リゾナスフェイスクリニック東京では、美容整形への専門知識と豊富な経験を持った医師が在籍しておりますので、ぜひ一度無料カウンセリングをお受けください。

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